一年間の活動を終え、広報委員長としての肩の荷も下りた今年4月、PTA総会の席上で「有言実行。流石です。」と、ある委員さんから声をかけられ、改めて一年間を懐かしく思い返しました。そう、私達広報委員12名は昨年4月『県P連広報紙コンクールで最優秀賞を受賞する』という目標を掲げて活動をスタートしたのでした。


■最高の広報紙づくり講習会

 広報は私以外、全員が未経験でした。そんななか幸いなことに、第一回の市P連主催広報紙づくり講習会が例年より1ヶ月早く開催され、読売新聞編成部次長の幸田周(めぐる)さんから、プロの技を伝授して頂けるという幸運にも恵まれました。大事なのはインパクトのある写真と、読みたくなるような見出し。記事は上手に書こうと気負わず、普段の話し言葉で。また、記事は分かり易く内容を絞り込む。講習の内容は理解しやすく、広報紙を難しく考えすぎて不安を抱いていた委員にとっては、一気に先が開けたような、そんな有意義な講習会でした。


■望まれる広報紙

 6年前に広報を経験している私としては、技術的なことよりも、内容が問題でした。望まれる広報紙とは、PTA活動を活性化させるためのもの。従来の広報紙で取り上げる学校行事やPTAの委員会活動の紹介に加えて、清見台小学校が誇るボランティア活動を大きく取り上げよう。また、息抜きのコラムや年間を通してのテーマを決めた研究コーナーを設けよう。全ては子ども達の教育、健全育成につながり、保護者や地域の皆さんが興味を持って読んでくださるような内容に仕上げよう。一年を通してのテーマは『安全』、カテゴリーは学校行事、PTA活動、ボランティア活動、研究の4つで組み立てることにしました。


■手作りにこだわる理由

 印刷屋さんで仕上げれば、素人には真似の出来ないプロの技で、見栄えの良い仕上がりとなります。しかし、私達は全てを自分たちの力で作ることにこだわりました。学校の印刷機はとても古く、たびたび調子が悪くなります。印刷中、何度も機械を止めて、ご機嫌を伺いながらの作業でした。インクのかすれや紙のしわ、しかしそれは手作りならではの温もりであり、昨年度広報委員の努力の現われでもあると自負しています。


■伝えたいこと

 広報紙で伝えたかったのは「熱い想い」でした。親から子への想い、先生から子ども達への想い、いろんな想いがあります。その想いを文字、あるいは形(写真)にして伝えることが広報委員の役目ではないでしょうか。私達の最後の発行となった146号の表紙は卒業式当日の写真で飾ることに決まりました。卒業証書授与式の一コマをどのような形にして収めるのか。そこで何を表現し何を伝えるのか。少し悩んだ末、妙案が浮かびました。卒業証書を渡す校長先生の手と、それを受け取る子どもの手のアップを狙うのはどうだろうか、と。卒業証書で先生方の想いを表現する。先生が想いを渡し、卒業生が受け取る。構図は決まりました。しかし、その一瞬をうまく収められるのか。卒業証書授与式の練習に合わせ、撮影の練習を続けました。式当日は時間が限られるというプレッシャーの中、無事発行を終え、一年間の労をねぎらいつつ活動を終えました。
 後に、市P及び県P広報紙コンクールで最優秀賞受賞の一報が入った時は、一同感激で一杯でした。またこの表彰状は、1年の活動を終えた私達への卒業証書だとも受けとめております。末筆ながら21年度広報委員の活動にご協力頂きましたすべての方に感謝申し上げます。ありがとうございました。


        平成21年度 清見台小学校広報委員長  木村靜子